Hiroshima story

わたしたちのコレクションはヒロシマの歴史にインスピレーションを得て始まりました。
「Hiroshima」は戦争の歴史と平和の象徴、破壊と再生の象徴として、世界中に知られています。
1945年8月6日、第二次世界対戦中にアメリカによって、軍都であった広島の街に世界で初めての原爆が落とされました。55万人以上の人々が被曝し、1945年末までに約14万人が亡くなりました。その後も放射線の影響による白血病や癌などで多くの方が命を落とし、そうでなくても後遺症や差別などで苦しみました。その中には日本人だけでなく、アメリカ人、朝鮮人、東南アジアの人などの捕虜や日本が占領した国からの留学生もいました。街は焼け野原となり、放射性物質が含まれた黒い雨が降りました。他者を支配する戦争によって、人も自然も破壊されたのです。
その後、「75年間は草木も生えない」と言われた広島の街に、夾竹桃の花が咲き、被曝した木々からは芽が生えました。自然の回復力を希望に、広島は多くの市民の手によって恒久平和を願う平和都市へと再生し、今も平和文化を模索し続けています。
しかし、まだ世界には12000発以上もの核兵器が存在します。2021年1月には核兵器禁止条約が発行されましたが、核兵器保有国であるイギリス政府も、アメリカの核の傘の下にある日本政府も批准していません。パレスチナとイスラエル、ウクライナとロシアなど世界では今も争いが続いており、核兵器の使用をほのめかす政治家もいます。また、視点を変えればアパレル業界においても先進国が途上国に依存し、現地の自然や動物、人々の生活が守られない形での大量生産が主流の時代。支配や破壊の歴史はまだ終わっていません。
イギリスや日本も含め私たち人類が辿ってきた植民地支配や戦争の歴史を反省し、支配や破壊によってではなく、生かし生かされる関係性の中で心地よい暮らしを創っていきたい。
ReOrientは、平和文化を模索し続ける広島の地から、各国のデザイナーと共に平和のメッセージを発信し、生かし生かされる暮らしの旅を皆さんとご一緒したいと願っています。

被ばく樹木
しなやかに未来を生きる象徴として。
長年、自然と人間の物語を静かに見てきた被ばく樹木。この木が生きてきた時代の物語を伝えます。しなやかに困難を乗り越える力、平和と希望の象徴として。
その力は私たちにもあるはずです。未来を変えるため方向転換することができるのです。
CEO Anila Preston